写真は椅子の原寸模型です。が、今回はこの模型や椅子の話しではなく、ちょっとした材料の話しです。
この模型に使っている材料は集成材。普段LEONが使う材料は無垢材。簡単に説明すると、前者は人工的な加工品で、後者は天然の本物の木です。どちらにもメリット・デメリットがあります。
集成材は安価な事や、加工が容易な点がメリットです。そういった理由で僕たちは模型に使用しています。ただし、経年と共に劣化してき味が出にくい。日本では1950年頃から使用されていて、意外にも息の長い加工材です。無垢材は、まあほぼ真逆ですね。集成材で家具を造って欲しいという要望が時々あるんですが。。。
この写真は集成材の継ぎ接ぎ部の一部。フィンガージョイントと呼ばれる継手です。接着面積を増やし、強度を出すという技法です。写真では割れてしまっていますが、通常は接着剤で固着しています。模型が形になり、座り心地を確認している時に・・・。犯人は福原です。最近太り気味な福原の体重のせいなのか、彼の素行が荒いせいなのか、簡単に割れてしまいました。こういった光景は何度か目にしていますが、やっぱり家具には向かないなあと考えています。まあ適材適所ですね。
僕達は無垢材にしか出せない味や強度を前提に家具製作を行っています。今は減ってきている無垢材の家具。その良さを理解して貰うのも、LEONの仕事だと感じています。